もんちほし個展「ささげまつるゆふべの愛餐」11/12〜

  • 2019/08/31

11/12(火)〜17(日) 東京、アートコンプレックスの2Fのお部屋で、1年半ぶりの個展を開きます。

タイトルは「ささげまつるゆふべの愛餐」

この言葉、萩原朔太郎の詩集『月に吠える』に収録されてる「雲雀料理」の冒頭なのですが、
ささげまつる(捧げる)ゆふべ(昨晩)の愛餐(アガペ:神の会食)って響きが…
たまらない…と、夜中にふるえて決めたのでした。

色々想像できすぎて。
しかもこの詩のタイトルにある「雲雀(ひばり)料理」ってこの世に存在しないのです…
二つ前の個展のタイトルが「雨の降らない国でとれた雨でできた真珠」で、
私の好きって趣向が偏るなぁって思います…

そしてもう一つ、愛餐。
愛には、エロスとアガペーの二つがあるとされていて、アガペーは、愛餐の別名でもあります。
神の愛の会食……
そして「ささげまつる」という言い方がどこかキリスト教を思わせ、
そこにゆふべ(夕べ)という意味深とも思える単語が入っての

「ささげまつるゆふべの愛餐」

あぁ… 言葉に萌えまくってしまった結果、悩んでいた個展のタイトルにさせていただきました。

4年前
田中恭吉という23歳で病死した画家の三人展を見て、痛く胸に残っていて
今でも時々彼の残した詩や絵を見ることがあるのですが、
この萩原朔太郎の詩集『月に吠える』の装丁が田中恭吉でした。
心に強くひっかかるものって、どこか、点と点のようにつながっていることを感じました。

個展会場で、あなたの点とつながれる作品が見つかりますように。
自信を持ってお会いできるよう、残り2ヶ月半、
私の分身でもあり、生贄でもあり、写し身である子たち、
頑張って制作したいと思います。

在廊日:11/12・11/17