朽ちた百合
- 2013/08/27
この数ヶ月 何となく、この絵の
ぐったりと萎れて朽ちる百合に 深く共感する感じで
新しい絵を 描く気持ちが長続きしなかったのだけど…
「それから」の、人物無しヴァージョン
この所、エフという古い漫画をアニメ化したのを少しずつ見ていて
つい先日見た回に 胸の中心をぐっと掴まれてしまった。
「走らなければならない理由」
…この言葉が、頭にひっかかって ひっかかって。
そして自分の
「描かなければならない理由」として考えてみた時、
ガツンと心が揺れた。
そういう時、他からも もの凄くたくさんの
強いことばや情報、映像、ニュースが入ってくる。 溺れそうになる。
でも、そんな強いものがめちゃくちゃに稲光を悲鳴にしながら
ブラックホールの中心に流れていく、みたいな感覚が
たまらなく気持ち良くて 好きだ。
これは、絵を描いてる時の感覚にとても近い状態…
それで、絵を描くことを思い出す。
私を、取り戻す。
…ときどき、
見失ってしまっても、いいと思ってる。
ふわりと頭上を 離れて飛んで行っても、
同じ場所に水分が満ちれば 私だったことを思い出せるから。
そして朽ちた百合の花弁を剥いで 種子の詰まった実を振るう。
2013.08.27